雑誌『WIRED』最新号 VOL.34(9/13 発売)特集「ナラティブと実装」2020 年代の実装論

2019.09.06 - WIRED

『WIRED』日本版は、9月13日(金)に本誌VOL.34「ナラティヴと実装」を発売いたします。今号では、2020年代に向けて社会実装の可能性を探るべく「ナラティヴと実装」を総力特集。

これまで、IDEAS + INNOVATIONSを掲げ、0から1を生み出すアイデアやイノヴェイションの最前線に身をおいてきた『WIRED』日本版。しかし、本当に困難で死屍累々の墓場となっているのは、実は0→1ではなく1→10の実装局面ではないだろうか?

そんな仮説から始まった本特集は、プロダクトやビジネスモデル、クライメートアクションからLGBTQIA+までの社会課題、あるいは特区や規制といったルールまで、2020年代の主戦場で展開されるあらゆる実装に迫っていく。デジタルにおいて「計算不能」を意味する[NaN](Not a Number)がイノヴェイションの培養地となり、そこにナラティヴが生まれることで社会へと実装されていく[NaN→10]の一気通貫から見えてきた、2020年代の実装論をお届けします。

また、発売を記念して、9月20日(金)には梅田 蔦屋書店にて、PARTY代表 伊藤直樹 x 編集長・松島倫明のトークイヴェント、9月24日(火)にはMercedes me Tokyo UpstairsにてTakramディレクター佐々木康裕 x 編集長・松島倫明のエクスクルーシヴなトークイヴェント、9月26日(木)には代官山 蔦屋書店にて弁護士(シティライツ法律事務所)水野祐 x 編集長・松島倫明のトークイヴェントの開催が決定!

そのほか、WIREDのイヴェント情報はWIRED.jpまで。

VOL.34特集・・・グレタ・トゥーンベリ、アリ・ポッパー、濱口秀司、石川善樹、小泉英明、佐々木康裕、水野 祐、エヴァン・バーフィールド、ジャネール・モネイ、池田純一、アニー・リーボヴィッツ、川田十夢、ほかが登場。





未来のための⾦曜⽇|グレタ・トゥーンベリ16歳、⼤⼈に「おとしまえ」を求めてストライキ(p.24)
125カ国で100万人以上の若者たちが参加した、「未来のための世界気候ストライキ」は、驚くほど日本では知られていない。ストックホルムに住む16歳のグレタ・トゥーンベリが、気候変動に対する政府の無策に抗議するために始めた学校ストライキは、SNSによって瞬く間に世界に拡散された。いま目の前で起こっている気候変動と一生を過ごすのは、まぎれもなく彼女たちの世代なのだ。世界のリーダーたちに「いま」アクションが必要だと呼びかける“子どもたち”の声は、大人たちにとってもはや無視できないものになっている。


仮説→検証→科幻→実装|ナラティヴで“未来”をデザインせよ(p.40)
現実世界のテクノロジーが、SF的夢想を追い越さんとしている ── 。そんなささやきに思わずうなずいてしまいそうになる昨今だが、われ知らずビジネスの文脈に染まったイマジネーション(バイアスと呼んでもいい)を解きほぐすのに、文学的想像力が功を奏するケースは思いのほかあるかもしれない。そのとき召喚され得る手法のひとつが「SFプロトタイピング」だ。ナラティヴによって実装を促すことは、果たしてどこまで可能なのだろうか。『WIRED』日本版を黎明期から支えるライター、アサシンこと吾奏伸が「模範演技」を披露する。


実装はプロダクト至上主義から世界観至上主義へ by 佐々木康裕(p.56)
Warby Parker、AWAY、Casper、hims ……。2010年代のリテールを席巻するD2C(Direct To Consumer)ブランドは、どのようにしてスケールしていったのか。その躍進は、“実装屋”たるDEPLOYERSの存在をなくしては語ることはできない。ブランドの世界観をいかにして実装するか。DEPLOYERSの技法をTakramディレクターの佐々木康裕と探る。


2020年代をサヴァイヴするためのルールメイキングの流儀 by 水野 祐(p.70)
オルタナティヴな価値を実装しようとするプロダクトやサーヴィスは、それが「新しい」ゆえにルールが未整備だ。ルールメイキングが社会の新たなナラティヴを生み出す営為であるならば、スタートアップあるいは政府は、いかにルールと向き合うべきか? 法律家・水野祐とその流儀を探る。


TOUR DE FORCE|神話の終焉と、残された「希望」 アニー・リーボヴィッツ(p.172)
「スター・ウォーズ」シリーズ第1作から40年以上の時を経て、スカイウォーカー家の物語はクライマックスを迎えようとしている。時代は大きく変化する一方で、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を通じて、監督のJ.J.エイブラムスはいかに過去と未来のストーリーを接続し、この偉大なる神話を語り継ぐのか ── 。次の世代に向けた「物語」の制作現場を、写真家アニー・リーボヴィッツが撮り下ろした。

▶︎『WIRED』が構想する特区|来たれ! スペキュラティヴ・ゾーンへ(p. 144)
▶︎ 稀代のイノヴェイター・濱口秀司の「アタマのなか」を構造化する(p.96)
▶︎ 連載 川田十夢の「とっくの未来」第12回 鬼ごっこと地獄変(p. 198) and more…

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CNJ_WRPR201904