雑誌『WIRED』日本版 VOL.36(3/13発売)最新号「FUTURES LITERACY 2020年代の必須科目30」特集

2020.03.09 - WIRED

『WIRED』日本版は、 3月13日(金)に本誌VOL.36を発売いたします。 今号では、 未来を読み解き実現する力、 「FUTURES LITERACY」を総力特集。 この2020年代を想像し創造するためのリテラシーを問うWIRED UNIVERSITY、 いざ開講!


ようこそ、WIRED UNIVERSITYへ!本学であなたが専攻するべきはただひとつ、「FUTURES LITERACY」学部だ。この学部は未来を構想し、選び取り、それを実現するためのツールを手にし、実装するための必須科目を、30の学科で構成している。まずは必修としての「量子的想像力」や「科学の再魔術化」、「ALife新世」や「エネルギーの構想力」を学び、「2020年代の基礎教養20」に進んでいく。『発酵メディア学」から「ときめき学」まで、これが、複雑で多様な現代に求められるFUTURES LITERACYだ!

カルロ・ロヴェッリ、安田 登、高橋恒一、池上高志、熊谷晋一郎、千葉雅也、久保友香、穂村 弘、川田十夢、帚木逢生、ドミニク・チェン、evala、福原志保、樋口恭介、稲見昌彦、石川善樹、伊藤亜紗、丸 幸弘、松嶋啓介、水野 祐、森田真生、並木裕太、小澤杏子、斉藤賢爾、齋藤精一、塩田周三、武邑光裕、玉城絵美、豊田啓介、山本愛優美、北村みなみ、ほかが登場する。

そして、このVOL.36より『WIRED』日本版としては初となるファッションページがスタートする。常にテクノロジーを通して未来のライフスタイルを見据えてきた『WIRED』日本版が、社会的なムーヴメントと相まって変わりゆくファッショントレンドを独自の目線で捉える。ジェンダー、ジェネレーション、人種にとらわれないエシカルでサステイナブル、そしてクールかつエフェクティヴな“METHOD(メソッド)”を紹介する。

▶︎GOODBYE DIGITALーHELLO QUANTUM
「0と1」にサヨウナラ、 「量子」にコンニチハ

デジタル大好き。 デジタル万歳。 そんなぼくらの時代が終わりを告げようとしている。 大手GPUメーカーが「半導体の進化するスピードは鈍りつつある」と認めたのだ。 その裏で激化する量子コンピューターの開発競争……。 0と1のスローダウンとクオンタムの夜明け、 初めて経験するパラダイムシフトは、 ぼくらの生き方をどう変えてしまうのか。

▶︎Quantum Gravity will Shape the World
“時間”の再解釈 “クオンタムネイティヴ”へのマインドセット

スティーヴン・ホーキングの再来と評される物理学者カルロ・ロヴェッリ。 一般相対性理論と量子力学を統一すべく物理学者がしのぎを削る「量子の重力理論」のひとつ、 「ループ量子重力理論」を唱える彼は、 著書『時間は存在しない』で客観的で確実な空間や時間はこの世界に存在しないと説いた。 一人ひとりが違う時空間を生きていると主張するロヴェッリが考える、 2020年代に必須のFUTURES LITERACYとは?

▶︎SUBJECTS FOR OUR FUTURES
こころして履修せよ! 2020年代の基礎教養20

目まぐるしい変化を遂げる時代とは裏腹に、 わたしたちが学ぶべきことはアップデートされていない。 来る2020年代を生き抜くあなたのために、 「これさえ押さえておけば大丈夫!」という新しい基礎教養を、 本学選りすぐりの講師20人が紹介する。

▶︎SOMETHING THAT NEEDS NOTHING
他愛もないものを「圧縮する」「拡張する」
穂村 弘×川田十夢

かたや、 たった31文字の短歌にめくるめく感情を圧縮してみせる歌人。 かたや、 ARを駆使して技術と現実の境界を溶かしていく開発者。 圧縮と拡張という相反するフォーマットへと作品を彫琢するふたりの初顔合わせは、 共鳴をもって終了した。 表現に携わる者ならば刮目すべき、 その共通点とは?

▶︎METHOD
意識×感性:(身)嗜みとしての服装術

他人と同調してはいけない。 アヴェレージであることに意味はないから。 他人の評価を気にしてはいけない。 信じられるのは自分自身だけだから。 本当に欲しいのは、 自分を刺激し、 ポジティヴな未来を予感させてくれる、 ナラティヴなプロダクトたち。

▶︎The Hard Problem of life
池上高志 特別講義
人工生命は「腹落ちしないこと」の真価を問う

生命とは何か? ─ その誕生から40億年、 これまで誰も正解にたどり着いていないこの難問に、 いま人工生命(ALife)が迫っている。 研究の焦点が「現実の生命の模倣」から「数学的生命の生成」に移ったことで、 パラダイムシフトが起こっているのだ。 ALife研究の第一人者である池上高志は、 「“制御不能”なものを内包するものこそが“生命”」だと喝破する。 であればこそ、 ALifeは人間の「わかる」を超えたスケールで世界を問い、 倫理観をアップデートし、 “人間後”の世界という可能性をわたしたちに突きつけるのだ。

▶︎ 教えて、 先生! これからの〈らしさ〉のゆくえ|熊谷晋一郎、 千葉雅也、 久保友香
▶︎ 複雑な課題を解くカギは「耐える力」にアリ!? (すぐに)問題解決しない学|帚木蓬生
▶︎【BOOK】まだ見ぬ未来のためのナラティヴ『S-Fマガジン』編集部に訊いた本当に見るべき/読むべきSF作品30
▶︎【COMIC】幸せな結末|北村みなみ
▶︎【連載】水野祐が考える新しい社会契約〔あるいはそれに代わる何か〕第2回 「あそび」とルールメイキング
▶︎【連載】川田十夢の「とっくの未来」第14回 プログラミング教育と学問のすすめ and more…