特集「WANDERLUST」 2020年代における「越境への欲望」を総力特集!

2020.09.07 - WIRED


『WIRED』日本版は、9月12日(土)に最新号VOL.38「WANDERLUST 越境への欲望」を発売いたします。旅行熱、放浪癖などと訳される「WANDERLUST (ワンダーラスト)」の原義は「世界を探求したいという強い欲望」のこと。約180万年前にアフリカを出発して以来、地球上を絶えず移動し続けてきた人類にとって、ワンダーラストはイノヴェイション(異種混交)とグローバリゼーションを誘発するものでした。 『WIRED』日本版 VOL.38では、COVID-19によるパンデミックによって人々がその場にとどまり、もはや移動という行為の意味と文脈が大きく変わった2020年代において、人類の尽きせぬワンダーラスト「世界を探求したいという強い欲望」の可能性を問い、その欲望の在り処と目的地を探ります。

ジャスティーン・カーランド、塩浦一彗、Hundred Rabbits、Cabana、豊田啓介、暦本純一、西成活裕、中嶋浩平、宇川直宏、ジャッキー・ケニー、マイケル・ポーラン、北村みなみ、宮内悠介、円城 塔、小川一水、野﨑まど、小川 哲、小野美由紀、伴名 練、ヴィクター・ヴェスコヴォ、ジャン=マルク・カイミ、ヴァレンティナ・ピッチーニ、倉田哲郎、水野 祐、川田十夢、ほかが登場します。

■ 特集: – WANDERLUST 越境への欲望
トランスボーダー、トランスレーション、トランスミュージック、トランスジェンダー、トランスクティーク……。いまここにとどまれと誰もが囁き、この現状を受け入れろと世界が迫るときに、ぼくたちはいつだって、越境することで新たなリ風景(リアル)を紡いできた。2020年代における「ワンダーラスト」の意味を問い、その欲望の在り処を探る総力特集。


■ LEAVING HER LUSTS BEHIND
「少女たち」
ジャスティーン・カーランド

ドキュメンタリーに見えながら、その多くは写真家と少女たちによって演出されたセットアップの手法が用いられていた『Girl Pictures』。制作された20年前、ジャスティーン・カーランドはこのシリーズに何を託したのか。時を超え、社会を取り巻く環境が大きく変わりつつあるいま、彼女は何を思うのか。ニューヨーク在住の文筆家・佐久間裕美子が訊いた。


■ NOMADIC LIFE, OFF THE GRID, AND RECONNECTION
いまこそ、ぼくらは移動の“自由”を更新する

徒歩、船、クルマ、飛行機……。さまざまな手段で移動範囲を拡張してきた人類は、いま岐路に立たされている。国境の閉鎖や都市のロックダウンにより移動が制限されるなか、ノマドライフの先駆者たちがその意味を更新する。


■ PHASE TRANSITION
移動のスペクトラム、知覚の「代替不可能性」
旅の新解釈とその解像度をめぐる3つの対話
豊田啓介/暦本純一/西成活裕/中嶋浩平

旅(≒移動)は早晩、「行く/行かない(行けない)」といったバイナリなものから、ゼロと100の間にスペクトラムが拡がる、より多彩な知覚体験へと変化するはずだと建築家・豊田啓介は考える。ではそのとき、身体はいかなる解像度で旅(≒移動)を認知する/しないのだろうか。その“際”を確かめるべく、さまざまなスコープで知覚を捉える3人の研究者に豊田が切り込んだ。


■ BUDDHA IS COMING TO SHIBUYA
この鉄腕がエンタメに恩寵をもたらす
「SUPER DOMMUNE」が挑む、新次元のライヴ・エンターテインメント
宇川直宏
エンターテインメント業界は、いまだパンデミックの影響に苦しんでいる。「非濃厚接触時代の新たなエンターテインメントの在り方」をみなが模索するなか、ひと足先に天啓を得た人物がいる。「SUPER DOMMUNE tuned by au5G」の主宰者・宇川直宏だ。5Gとロボットアームを駆使し、宇川はいかなる体験を生み出そうとしているのか。その挑戦の舞台裏に独占密着!


■ THE AGORAPHOBIC TRAVELLER
ジャッキー・ケニー
ストリートビューの旅人

レンズはPCのスクリーン、シャッターはスクリーンショット。ジャッキー・ケニーは、ロンドンのアパートの一室からGoogle ストリートビューを使って世界をわたり歩く「フォトグラファー」だ。ケニーのプロジェクト「The Agoraphobic Traveller(広場恐怖症の旅人)」には、彼女が数百の都市を“訪れる”なかで見つけた、日常に隠れる特別な一コマが集まっている。


■ HOW TO CHANGE YOUR MIND
サイケデリックジャーニーへの再出発
マイケル・ポーラン

「知覚の扉が澄みわたるとき、あらゆるものが本来の姿で永遠に目の前に現れる」と謳ったのは、英国ロマン派詩人のウィリアム・ブレイクだ。古来、人類は幻覚剤(サイケデリクス)を摂ることでその扉を開け、広大で深淵なる旅(ジャーニー)に繰り出していった。そしていまや脳科学と精神医学の発達により、意識の探求は新たなルネサンスを迎えている。

■ HOME COMING-OLOGY
帰宅論序説
「帰ること」をめぐる6つの断章

シェアサーヴィスやノマドの普及によって「家」の境界が曖昧になり、LCCの増加で国内外への移動障壁も下がった2020年。パンデミックの襲来で、容易にできたはずの越境が阻まれ、旅行熱も高まるなか、いますべきことは旅と不可分にある「家路に着く」という行為の再定義なのかもしれない。今昔をめぐって思索する、うつろいゆく「帰宅」のこれまでとこれから。

■ METHOD
トラヴェルノートに綴る “世界”を旅するモノローグ

国境も、時間も、次元も自由に飛び越えるような旅に出た。そう決心させたのは、さまざまなモノとの出合いだった。「これさえあれば」「これと一緒に」── そんな思いを繰り返すうち、呪縛されていた内なるWanderlustが、宙へと放たれた。

【WIRED BOOK GUIDE】
■ IMAGINbrATION UNLIMITED
読むトリップ 7⼈の人気SF 作家が選ぶ「妄想の旅」へと誘う13冊
宮内悠介/円城 塔/小川一水/野﨑まど/小川 哲/小野美由紀/伴名 練

見えない鎖につながれているようだ、と日々葛藤している? ならばぜひ、当旅行代理店にお立ち寄り願いたい。とめどない想像力(イマジネーション)をもち合わせた凄腕SF作家(コーディネーター)たちによる、とりどりの「妄想旅」が待っている。さあ、今日はどんな旅に出る?

【新連載】
■ すすめ! Virtual Cities Inc. (仮)
市議会第1回 キックオフ宣言


モノと情報が重なる“共有基盤=コモングラウンド”の可能性を追求する建築家・豊田啓介と、大阪府箕面市の市長を3期にわたり務めた倉田哲郎。この両名が、日本のスマートシティ戦略にもの申すべく張った「共同戦線」に密着する連続シリーズがスタート!

■ JOURNEY TO THE BOTTOM OF THE SEA
冒険家ヴィクター・ヴェスコヴォの「深海旅行記」
人類初! 「5大洋最深部到達」はいかにして成し遂げられたのか?

投資家で、7大陸最高峰と5大洋最深部の両方に到達した唯一の冒険家、ヴィクター・ヴェスコヴォ。特注の潜水艇をつくり、5つの海底を目指すプロジェクトを成功させるまでの道のりは、決して「べた凪」ではなかった。困難が生じてもなお、彼を突き動かしたものとは ── 。

■ AFRICA MECCANICA
工具を持った解放者たち

アフリカ西部の国、ブルキナファソ。「女性は家庭に入り子どもを育てるもの」という考え方が根強く残るこの国の首都に、孤児や貧困家庭出身の少女たちが自動車修理を学ぶ女子校がある。経済的自立とステレオタイプからの解放を目指して学ぶ彼女たちの姿を、フォトグラファーのジャン=マルク・カイミとヴァレンティナ・ピッチーニが捉えた。

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WIRED-Vol38